水資源の利用割合を大きく分けると、農業7割、工業2割、生活用水1割となり、その多くは農業に利用されています。
一方、日本は食糧自給率が低いため、多くの農産物を輸入しています。この輸入農産物を生産するために、海外の多くの水資源が消費されています。
ウォーターエイド「世界水の日 報告書2019」によると、アボカド1kgを生産するのに2,000リットルの水が必要と言われており、この現地で利用された水を「隠れた水」バーチャルウォーター (VW:仮想水)と呼びます。アボカドを半分(100g)食べると200リットル(お風呂約1回分)の水を利用したことになります。
水輸入大国「日本」
水の資源国であるはずの日本は、アメリカに次ぐ世界第2位のバーチャルウォーター輸入国となっており、この量は国内の水資源を上回っているとも言われています。
これでは、水資源が不足して輸入に頼っていると言ってもよいのではないかと思います。
品目別のVW量一覧を掲げますので、一度、作物と水の関係に思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。
SDGs(持続可能な開発目標)
乾燥地など水資源の少ない産地の作物ほど、栽培には地下水のくみ上げ等で多量の水が消費され、VWの量が多くなります。(アボカドやコーヒーがお茶の3倍以上であることも、おそらく水資源の少ないところが主産地であるためだと思われます)
SDGsの17の目標のうち、6番目の項目に「安全な水と衛生を世界中に」があります。
VWという形で大量の水を輸入している私たちは、国境を越えた水資源の保全・管理に無関心ではいられないと思います。
by すみさん